日本バレーボール学会 第19回大会報告
会期:2014年2月15日(土),16日(日)
場 所:鹿屋体育大学 白水キャンパス
テーマ:コーチング力を探る
1日目の特別講演Ⅰでは、鹿屋体育大学学長の福永哲夫氏が、「科学的なコーチング力」に関して、様々なデータをもとにコーチングに関する新しい視点を解説した。
特別講演Ⅱでは、日本バレーボール協会会長の羽牟裕一郎氏が、「東京オリンピックへ向けての展望」という内容で、東京オリンピックに向けて、日本バレーボール協会の新しい取り組みや展開を紹介した。
シンポジウムは、2月14日(金)からの関東地区の大雪のために公共交通機関がストップし、シンポジストの徳永文利氏と中西康巳氏が会場に到着することができず中止となった。
一般研究発表では、12の研究発表がポスターセッション形式で行われ、それぞれのポスター前で熱心な質疑応答が交わされた。情報交換会は、ホテルさつき苑に会場を移して開催された。日本バレーボール学会副会長である柏森康雄氏から挨拶が述べられ、その後、会食しながら会員相互の親睦、情報交換が行われた。
2日目は9時30からワークショップが行われ、テーマⅠ「コーチング力の育成と評価:鹿屋体育大学での取組から」について、高橋仁大氏から解説があった。会場で撮った映像をタブレットやスマートフォンを利用してweb動画を視聴したりして、鹿屋体育大学でのコーチング力育成を目的に行われている事業を紹介した。
テーマⅡ「陸上競技におけるコーチングのための科学的サポート」について、松尾彰文氏から解説があった。国立スポーツ科学センター在籍時に、北京、ロンドンオリンピックの男子リレーメンバーをサポートした情報をもとに、最新の情報や今後の課題を提供した。
総会では予算や決算、事業報告、計画の提案が承認された。
13時10分からフォーラムが行われ、「バレーボール選手に多いスポーツ外傷・障害とその対応・予防」について、橋本吉登氏、板倉尚子氏からそれぞれ話題提供があった。橋本氏はバレーボールの特異性からくるケガ(足首、肩、指、腰)について、板倉氏は、膝に関するケガについて詳細な解説を行った。
最後に、学会副会長の明石正和氏から閉会の挨拶があり、様々な角度からからコーチングに関する話題を提供して頂いた講師、また熱心な議論に参加して頂いた参加者に感謝の意と、前日に関東の大雪のために参加者・シンポジストのキャンセルなど想定外の状況の中、大会準備に関わった実行委員会に対する謝辞が述べられ、九州の地で開催された2日間の大会は盛会のうちに終了した。
【文責】勝本真(茨城大学)
講演・シンポジウム・研究発表等の詳細は機関誌16巻を参照ください。