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日本バレーボール学会第14回大会 大会報告

第14回大会・総会は2009年2月28日・3月1日の二日間にわたり,夙川学院短期大学において「ジュニア育成のために…! -わかりあえる仲間づくり-」をメインテーマに開催されました。会場の夙川学院短期大学は六甲のふもと,大阪平野が一望に見渡せる風光明媚な景観が魅力の大学で,当日もきれいに晴れ渡った空の下,各会場では熱心な討論が繰り広げられました。また,今回は海外からの講師をお招きし,国際色豊かな大会となりました。
 第一日目は,タイバレーボール協会理事長,国際バレーボール連盟理事のチャンリット・ウォングパサー氏による基調講演「タイにおけるバレーボールのあゆみ」と,今回のメインテーマである「ジュニア育成 -わかりあえる仲間づくり-」を主題とした講師4名によるフォーラムが開催され,アジアにおけるバレーボールの発展振りや,さまざまな視点から見たジュニア育成について有意義な討論を拝聴することができました。
 第二日目は,午前中にポスターによる一般研究発表が行われ,各ポスターの前では熱心な討論が昼まで続きました。総会をはさんで,午後にはスイスからお招きしたデューサン・ジャロッタ氏による特別講演と体育館でのオンコートレクチャーが披露され,ジュニア期におけるトレーニング方法と基礎練習のあり方に一石を投じました。なお,二日間の大会参加者は延べ203名でした。

基調講演

「タイにおけるバレーボールのあゆみ」
 チャンリット・ウォングパサー氏(タイバレーボール協会会長,FIVB理事)

フォーラム

「ジュニア育成 わかりあえる仲間作り」
 川田公仁氏(つくば国際大学准教授)「つくば市並木ジュニアでの取り組み」
 大八木淳史氏(元ラグビー日本代表,香川大学客員教授)「高知中央高校での取り組み」
 来田宣幸氏(京都工芸繊維大学准教授)「チームビルディングからみたジュニア育成」
 田内隆弘氏(毎日新聞社編集局運動部)「メディアから見たジュニア育成」

特別講演

「発達レベルとジュニア選手の育成」
 デューサン・ジャロッタ氏(ルツェルン大学バレーボール教師,FIVBインストラクター)

オンコートレクチャー

モデルチーム:神戸弘陵高校男子バレーボールチーム
ウォームアップの方法
2vs2のバックアタックゲーム
5vs5(ゲーム形式):様々なバリエーション

一般研究発表

1.Vリーグ加盟チームにおけるオフィシャルウェブサイトを介した情報提供の現状
 ○北 徹朗
2.バレーボールのラリーポイントシステムにおける得点に関する一考察─高校チームの静岡県大会を対象にして─
 ○高根 信吾,河合 学、小川 宏,黒後  洋
3.バレーボールの疫学―大規模調査にみるジュニア世代の実施状況―
 ○柴田 陽介
4.バレーボールのブロック遂行過程における構成要素と評価方法~国内男子トップレベルを対象として~
 ○松井 泰二,矢島 忠明、都澤 凡夫
5.バレーボールにおける集団規範の国際比較に関する研究~日本と台湾における大学運動部について~
 ○下川 浩一,遠藤 俊郎,安田 貢,布施 洋,袴田 敦士
6.女子バレーボールの国際大会における競技水準の比較
 ○渡辺 啓太
7.スパイク技術の助走と移動の違いについて
 ○梅崎さゆり,吉田 雅行,吉田 康成
8.一貫指導体制に対する現場指導者の意識調査-中学・高校の指導者を対象に-
 ○宮内 一三,間瀬 知紀,足立 学
9.スパイクジャンプの跳躍高と筋機能の関係
 ○飯島 康平,小林 海,鈴木 陽一,松井 泰二,矢島 忠明
10.コーチのタイプ別における選手の行動特性に関する研究―トップリーグ所属の男女バレーボールチームにおいて―
 ○鳥羽 賢二,吉岡 典子

バレーボール学会総会

講演・シンポジウム・研究発表等の詳細は機関誌11巻を参照ください。