バレーボールミーティング

2011年バレーボールミーティング

20110731

2011年7月9日(土)、名城大学において、「トップチームのフィジカル・トレーニング-体幹・肩甲帯・股関節を中心に-」をテーマに、シンポジウム、オンコートレクチャーが開催された。

セッションレポート

10:10~12:00〈シンポジウム〉


「トップチームのフィジカル・トレーニング-体幹・肩甲帯・股関節を中心に-」
司会:福冨恵介(岐阜県スポーツ科学トレーニングセンター)
演者:大石 博暁氏(医療法人社団 飛翔会 (株)メディウイング)
演者:橋本 吉登氏(寒川病院)・有地 省吾氏((有)グレイトペッパー)
演者:江藤 直美氏(名城大)・山田 雄太氏(中京大)

13:00~15:00〈オンコートレクチャー〉

司会:山田 雄太(中京大学)
講師:大石 博暁氏(医療法人社団 飛翔会 (株)メディウイング)
講師:有地 省吾氏((有)グレイトペッパー)
講師:江藤 直美氏(名城大)
講師:対象チーム:東海学連所属校選手

シンポジウムでは、全日本男子のトレーナーもつとめる大石氏は、身体活動の基本動作として、「体幹部・股関節・肩甲骨周辺」の動きについて、詳細な筋肉の動きも含めて、解説し、それらのトレーニングとして、「Ⅰバランスの取れた中での保持」「Ⅱバランスの取れた中での動き」「Ⅲアンバランス下での保持」「Ⅳアンバランス下での動き」について、動画を交えて、解説された。

全日本チームの帯同ドクターを務める橋本氏は、バレーボールにおける体幹の使い方に関して、豊富なプレー画像と、自ら作成された画像を提示しながら、解説し、腰の障害、肩の障害、下肢の障害との関係について、解説された。

筋肉と関節の連動性を構築する「バランスキッド」を開発された有地氏は、実際のトレーニング方法を示しながら、荷重バランスの向上によって、身体パフォーマンスが伸びることを解説された。

実際のプレーとの関係に関しては、中京大学の山田氏より、「青山氏のレセプション」を題材として、肩甲骨周辺・股関節をうまく使うことが、レセプションのパフォーマンス向上に寄与することが、示唆された。
また、元全日本女子の主将として活躍され、名城大学でコーチを務める江藤氏は、ブロック動作の注意点として、「構えのポイント」「早く動き出すための工夫」「ネット上で手を出すためのポイント&肩甲骨の動き」などについて、経験を踏まえて、解説された。

午後のオンコートレクチャーにおいては、シンポジウムで解説されたことを、実際に、東海学連1部2部チームの選手(全チームより2~3名参加)に、動きの注意点を解説するとともに、実践した。

当日は、35度を超える猛暑であったが、100名以上の参加者により、シンポジウムでは、熱心に質疑応答がなされた。オンコートレクチャーでは、実技受講者・参加者ともに汗だくになりながらも、多くの興味深いトレーニングに取り組み、また、メモをとりながら、レクチャーを受けられていた。

今後、多くのチームが、「体幹部・股関節・肩甲骨周辺」の動きについての理解を深め、トレーニングをしていくことで、障害が減り、パフォーマンスが上がることを期待したい。

参考文献


ファイルイメージ

※講演資料作成のため、資料の一部を、月刊バレーボール、コーチング&プレイング・バレーボールを参考文献として、引用しています。

シンポジウム・オンコートレクチャーの詳細は、ニュースレター18号を参照ください。

【文責】後藤浩史(愛知産業大学)

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